2015年12月13日日曜日

スペクター観てきた。仕事しよーっと。

ここで、世界3大嫁ぎたい博士を発表します。
共通点は
①天才(IQ200前後)
②孤独/暗い/友達少ない/コミュ障/内気
③過去が暗い
④でも徹底的に優しい
⑤あと顔がキュート

ではまず3位はタイムリーなこの人。

第3位:007(スカイフォールおよびスペクター)より、『Q』!!!
http://ciatr.jp/topics/60304

スペクター観たけどやっぱQかわいかったあああああ!

ボンド様の安定の激烈かっこよさはもちろん、今回満を持してボンド・ガールになったレア・セドゥも、クリストフ・ヴァルツの期待を裏切らない不気味なヴィランも、最高でした。メキシコシティやらタンジールやらの映像美、めくるめくガン&カーアクション。どれをとっても完璧。

でもやっぱQでしょ!!!!ベン・ウィショーってほんとキュート。しかも超高級官僚でしょ?この人。いくらもらってんのかな~内勤メインだから死なないし、たぶん。
ああ。嫁ぎたい。

第2位:アベンジャーズ/ハルクより、天才物理学者『Dr.ブルース・バナー』!!!

このひとのね。。沁みる様な孤独。良心の呵責。葛藤。
ハルクに変身したあと、「何人傷つけた?」って凹んでBEATSのヘッドフォンでブラームス聴いてるところとか、まじ好き。いま抱きしめます。

あとスカヨハとの恋の切なさときたら。ままならない大人の恋やね・・・
スカヨハ。がんばれ!!!!!彼、すぐ自分の殻にとじこもるけど、彼の孤独なんぞ突破して愛するんだ!!応援してる!!

不動の第1位:クリミナルマインドより『Dr.スペンサー・リード』

この人の宿命の天才ぶり。
卓越した頭脳にはきゅんきゅんしっぱなし、いい感じに頼りないからハラハラするし、悲しいエピソードがいっぱい降りかかるからほんとほっとけない。

この人もFBIの高級官僚だけど、すぐサイコパスの殺人犯とかに監禁されたりして危険だからなあ。
でもわたしが守る!!とかって、ジェニファーみたいにFBI捜査官に昇進するまで頑張っちゃうかもしれない。母性本能ってすげえな。

というわけで、スペクターが素晴らしいという話でした。みんなクリスマスに鑑賞すればいいよ!

2015年12月6日日曜日

わたし、ひとりでいるほうが強くていられる

彼氏とか、好きな人とかいると、
ブレるし弱るんだよ。
それが嫌。
だって仕事あるし。
生産性下がるんだよ。
恋愛してると。
それが嫌。

「とか働き始めの20代前半のうち言っとけよ!!」
って既婚者には言われる気がするなーあは、あははは 
まじで既婚者って既婚者ってだけで正義だから。あはは


いや、いやいやね、
そこで言うと、言ってたのよ20代前半にすでに。

「恋だの愛だの、は裏切るけど、
 仕事は裏切らない。」
って。MVP総なめしながら言ってたのよ。わたし。

とか言いながらも20代、
そのあともクソみたいに辛い恋愛繰り返すわけだけどさ。
まあいま振り返ればそれはそれで全然良かったけどね。
20代の仕事ぶりとしては、恋愛に翻弄されながらもよく駆け抜けたよ、と思う。

しかしね、

30代ってさ。
仕事も脂がのってきて、踏ん張りどころじゃないすか。
いろいろキツイ仕事任されるし、
仕事上いろんな男どもを転がさないといけなくなるし、
恋愛相手の男に振り回されてるような精神的余裕はないわけで。

だから振り回さない男だけください。
働くわたしを強くする男だけください。

とした場合、
毎日隣の席で甘えてくる年下のセフレ(超仕事できる、これ大事)が
今は一番適任だな。
カスだけど。
どうせ他の女ともやってるんだろうけど。

それさえも、
そんなガッついた性欲も、
同期の仕事の出来なさをあからさまに蔑視する若い思いあがりも
契約のおばちゃんとのコミュニケーション下手すぎるところも
何もかも許せる。

20代のわたしのように、
これからたくさん苦労して、
もっと成長するのが見えるから。

いくらでも毒吐けばいいよ、おねえさんにだけは^ ^

とか思っちゃう。

けどまあ、別の女にもピロートークで仕事の話してんだろーなぁ、
あーしらける。

カスだ…
仕事が大変すぎて
貞操観念が壊れた30歳をどうにかしてくれ。



2015年11月28日土曜日

この歳の女相手に過去の恋愛探るとか

30の女相手に過去の恋愛探るなんてご法度でしょうよ。
んなもん、いろいろあるに決まっとろうが。
どうした。
何にびびった。

まあ広告会社の端くれである弊社では、
一般の雄の倍・・いや3倍・・・くらい・・は
精子を撒き散らしている雄が大半でありまして、

そんな弊社に在籍8年のわたし相手に
最近デートした一つ年下の男の子が聞いた。

「XX社さんの男は遊び人ばっかってのはよく聞きますけどね~」

「あはは、そうですねーほんと。でもそういう同期たちほど結婚していきましたけどね~
 (不条理)」

「そういうもんなんですね~。その遊び人たちの相手したことはないんですか??」

・・・・・・
喉まで出かかったわ。

「あるわボケ当然だ」

もう数えるのもあほらしいけどさ・・・・
ちゃんと好きになって付き合って辛い目に合わされた遊び人もいたし
婚約者ありきで身体の関係だけ持った遊び人もいたし
出張の宿がわりにうちに泊まって事に及んだ遊び人もいたし
集団で正体不明に酔っぱらった結果そういうことになった遊び人もいたし

そんなのさー・・・
聞いてどうすんのよ。

ビッチで悪かったな!!!!

しかし改めて書いて自分で引いた。
もっと純粋に恋愛してきたと思ってたけど
純粋な恋愛外の関係が意外に多いな・・・・こんなにいたっけか・・・
これは墓までレベルだ。
これを許容してわたしと結婚できる度量の男は
わたしと同じかそれ以上に遊んできたやつのみだろうなあ。

まあ、いまの彼氏には口が裂けても言えんな。

でもなー。毎夜毎夜、わたしは本当の愛を探しているだけなのに。(厚顔無恥)

いや、ホントホント。

つい最近まで、どの彼氏のことも、一点の曇りもなく自分は彼を「好き」だったんだと信じてきたし
だって完全にドライなセフレとして続けられるのは半年が限界で
合意の上のセフレだとしても情が移って好きになっちゃって終わらせたことがほとんどで、
なんだかんだと「情愛」の溢れる人間だと。
いつも愛を探しているんだと。

自分で信じてきた。

でもな。30代に突入するにあたり、本当に愛も恋も何かわかんなくなった。
好きって何?
っていうさ、20代前半に終わらせとけよ、みたいな問いに捕まっている。

いまの彼氏も・・・

ああやっとこんなふうに穏やかな気持ちで好きでいられる人に巡り合った。

って思った。
のに。仕事が忙しすぎるのか、なんなのか、会ってなさすぎて情愛が積み重ならない。
セックスがちょっとうまいだけでもう、別に、いいかな、とさえ最近思っている。

その一方で。

週に1回は一緒に徹夜する仲だったワーカホリックな後輩と、
ついにセフレになってしまい。

彼が性的カスであることは巷では有名で
ああ、会社に兄弟増やしてる場合じゃねーよーと思いながらも、

いつも会議でわたしの隣に席を確保してくる彼の健気さが可愛い。
毎日何かしらわたしの服にコメントしてくれたり、
わたしが仕事でトラブったメールが飛べばすぐ電話してくれたり、
偉い人が軒並み並ぶ会議でこっそり脇突いて来たり、

ああもう可愛い5歳下。

でもやっぱり彼の性的カスぶりは本物で、
セックスするまでは愛嬌たっぷりに甘えてくるのに
出した瞬間にしれっと置き上がってFacebook開いて、
他の会社の女の写真見てたりする。
死ねばいいのに、ってそんときは思う、が、
彼氏のいる身でわたしも何も言わず。

これも、「好き」とは言えないよなあと。
彼氏から「結婚しよう」って言われたら、いつでも切って仕事仲間に戻れるし。

なんなの?ちょっと混迷を極めすぎてて
この先どうなることやら。
まあどうでもいいんだけど。
仕事が大事だし。
いまさら20代半ばの弊社の雄たちのように
とりあえず性欲の吐き出しどころさえ確保しておけば
生きていけるとか思っている30女の、

ゆくさきの不安さwww

プラトニックに失恋した相手の男たちが恋しいわ。

まあよい。
本日も休日返上で働くに限る。

もうどんどんただの気まぐれ心情吐露と化してきましたが一応ブログランキングに参加。大丈夫かな~















2015年11月14日土曜日

男って本当に出すだけ出して

どいつもこいつも精神的に短小早漏なんだよ。
モノの大きさ気にしてる場合じゃねーし。
もっと深遠たるセックスの世界で修行しろ。ほんとに。
ちょっと考えたほうがいいよまじで。

ってね。

なんていうんですか、やっぱりこう、
レアですよね。忍耐力とか根気のある男。

セックスの話にとどまらず
全体的に精神的にヤリ逃げの構造で生きてるよね。あのひとたち。

なんで手に入れたら飽きるわけ?

まあわたし、満を持して30代に突入したわけですけど、
直前に滑り込むようにして
なかなかこれはいい相性だ、と思える相手を恋人に迎えたわけで。

もう男にはほとほと疲れていることもあり、
ああこれで打ち止め。って思っていたんですよね、
付き合って2か月くらいは。
いよいよ結婚考えるかー、このわたしが。とか思いましたよ。ええ。


しかし、まー、釣った魚に餌をやらない。

もともと、
女に器用なタイプではないと思っていたし
だから彼をいいと思ったわけだし、
ワーカホリックなのもわかっていたし、
わたしもそうだから逆に助かるし、
まめじゃないのもわかっていたし、
マイペースなのもわかっていた。

でもまあ、わたしも毎日連絡くれないと死んじゃう!みたいな時代は
とっくに通り過ぎたし(ってかそんな時代あったっけ)
いい大人だし、
いいのか悪いのか、彼に常に肯定されていなくても
仕事で自己肯定感を持っていられるようになっちゃったわけで

そんくらいのあっさり度?がちょうどいいと思ってたのよ。

でもさすがに、都内どうしで1か月に1回しか会えない、
それだけでなく1か月ぶりに会ったのに20時に帰される、
やっと向こうの仕事が落ち着いたって連絡があったかと思えば
「また時間空きそうなとき連絡する」
って。

あのさーわたしも暇じゃないのね。
あんたの都合のいいときにだけ駆けつけるような女じゃないのね。

申し訳ないけど、こんな、他人に対して雑なやつとは子供は育てられないです、
そんな子供欲しい欲しい言われてもリアリティないです。

っていうんで別れを切り出すタイミングをうかがっているところ。


腐るほど聞くじゃないですか、
付き合うまではまめだったのに、付き合ったとたんに、
っていう男の話。

まあ、精子を手に入れるだけでなく着床~子育ての長い期間にわたって
雄の存在を必要とする雌と、
ところ構わず種まきしておけばミッションコンプリートの雄と、
もともと生物としての役割が違うからしょーがないとは思うんですけどね。

こんだけ社会が成熟しているのに
てめーら
生物のまんまだなあゴラ!!!!っつって。
まじで。

みんなアダム徳永に師事しろ。
短小どもが。

なんで
異性に対して繊細に忍耐強く向き合えないんだろうねみんな。

一方で、
結婚するって腹をくくった男ほど、
繊細で忍耐強くなっていくよね、あからさまに。
あれすごい。

身近な元カスの先輩が結婚して立派なダンナサマになっていってて
(スタバのコーヒーとかやめて嫁に水筒持たされてたりとかさ)
まじで震撼する。
あれなに?あの結婚して変わりましたみたいなやつ。
どうやったらその嫁たれるのかwwwっていう新たなる問題提起ww

まあ、セックスも然りですよ。

わたしもカスだから
そのクソ自己中彼氏を放置して
年下の男の子と浮気にいそしんでいるわけですけど、

なんだろう。
セックスするまであんなにセックスしたがってたのに
したらしたでなんかこう、なんていうのかなー。

終わってからせめて30分くらいは抱きしめててくんない?みたいな。

まあでも、徹夜続きでも
なんとか起きてピロートーク付き合ってくれるだけ可愛いかなあ。
4歳下。この話は追って。

しかし
悩むわー。

わたしもたいがいドライな女だけど、
なんていうのかなあ、
人並みに人肌の温かさみたいなものは恋しいわけで
なんでそれを叶えてくれるやさしい男がこんなに希少なのか、
まじで悩む。

わたしも出す生物として生まれたかったよ・・・
なんで挿れられる一方なのか・・・

まあいいや。


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2015年8月13日木曜日

魔法が解けても

あー、次に会ったときもう魔法が解けてたらやだなぁ。

って思いながら帰ってきた。
終電で私鉄の駅を降りて、人気のない駅前のロータリーを抜けて、
一歩一歩、足を投げ出すように歩きながら。


あー。うれしかったけど、
今夜だけの魔法だったらどうしよう。


投げやりに顎を空に突き上げると
ちょっと赤っぽい上弦の月が目に映る。


ああ、でもそうか。
魔法が解けても、魔法が解けたあとにも、
愛してもらうのが一番なんだな。


それはちょっとした発見だった。

いつも魔法の力・・・というか、下半身の力・・(なんだ下衆な話かよ、と思ったでしょう)で、
ベッドに持ち込んで、体裁はぜんぶ後付け。

親友であり仕事の後輩でもある28歳男児も
「や、だって、好きかどうかなんて寝てみなきゃわかんないでしょ」
という主義の持ち主だし(同感)
子宮あたりの熱に浮かされて、雪崩れ込んで
そのままそれを恋とか愛とかだと信じてしまう、
そんな恋愛を当たり前に思ってきた。


だからこんなふうに、
プラトニックに関係を築いてきて、
終電間近の夜更けに、日本酒舐めながら


「今日一緒に帰ったら流れでしちゃうけど、そうじゃなくてちゃんと考えたい。
 えーと、しっかりしますので・・
 え、っていうかそっちはどうなの」

「いや・・わたしは機が熟すのを待っているというか・・
 きっとわたしたちのペースとかリズムがあるから。
 昔みたいに『いますぐこの人を手に入れたい』っていう焦りは持ってないよ」


とかって、
中2なんだか30なんだかわからないような会話をして、


「ああ、でもそんなの覆したくなっちゃうな」

って終電から線路を眺めながら手をつないで、
それでも「今日のところは帰ろうかな」ってそれぞれの駅で降りる、


そんなはじまりが新鮮すぎて戸惑っている。


それで、

『ああ、これは今日だけの魔法だったのかな。
 魔法が解けたら今日のようには二度とならなくて、
 ただ日和ってやらなかっただけのふたり、ってことになったらどうしよう』

なんて、ベッドインの選択肢に後ろ髪引かれていたりする。

なんだけど、

世の中のちゃんとした女子はこうやっていたのかもしれない!!!

なんとしても今日、手に入れる!とかってベッドインしていないのかもしれない!!!

魔法が解けても、好きだ、一緒にいたい、って思ってもらえるまで
待ってからベッドインしているのかもしれない!!!

って思った。気づいた。
遅くね????www


まあでもね、あのー
世の中のちゃんとした女子のそれが計算だったとして、
今回のわたしはただただピュアに、
ふたりのペースが満ちてくるのを待っていられているので、
よいかもしれない。

ちょっとあのー
過去の習慣で「ベッドインしたほうがよかったのでは?!」とか
「据え膳くわぬは・・じゃね?!だいじょうぶこれ?!」とか
さざ波程度にざわついているだけでして。

こうやって恋愛を積み上げることができるようになったなんて
これが大人?

この先には何が待つの?
どんなどんでん返し?
何の罠?

穏やかではいられない冒険好きの、マゾヒスティックな強迫観念に震えながら
それなりに恋愛をしてきた、互いの枯れ具合がちょうどよい30どうしの恋愛を
一歩一歩、歩いております。


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2015年5月4日月曜日

恋の暴力

恋って暴力だ。
恋なんて暴挙だ。
恋は暴君だ。
恋だなんて暴風だ。
恋とかもう奪略だ。

恋って暴力だ。



とんでもない。とんでもないよグザヴィエ・ドラン。
今になって『胸騒ぎの恋人』観たけれども、とんでもない。
一分の隙もなく完璧だ、打ちのめされる、完膚なきまでに、打ちのめされる。

色彩、カット、視点、角度、役者、光、色彩、目線。

なにもかもが完璧すぎて完全にやられた。

なんで?意味わかんない。
そもそも恋が暴力だということが、こんなにもこの世界で普遍であることが意味わかんない。
そのことをこんなにも痛々しいやり方で抉り出せる25歳(当時だと20歳くらいだよね)が
意味わかんない。

もう、とんでもないよ。
もう、嫌だよこんな暴力でなぎ倒されるのは。
そんな恋はしたくありません。
でもそうでなければ恋でないのかも。
そうだとするならばもうわたしは、恋はしていないのかも。できないのかも。

あのグザヴィエ演じるフランシスの美しく零れ落ちる涙のようなものが
ひとしずくも出ない30間近のわたしの「好き」など生温い、妥協の産物でしかなくて、
もう二度とあんな飛び降りるような「好き」は。

でもね。もう十分だよ。というのも本音なのよ。
20代前半で十分味わったよああいう、肌を切るような鋭い涙は。
あんなこと今やってたら持たないよ。

ああ恋なんて暴力だこわい。
どうしよう無理突入。
かといって妥協点見出しに行って振られてるし。
なんだそれ。
意味わかんない。

もう電話しようかな。彼に。
意味不明。

なんのレビューにもならないこの映画の感想ね。こんなもの誰が読むの。と言いながらクリックしてね








2015年5月3日日曜日

こんな女を本当に親友にする気あんのか、と。どっちみちややこしいぜ

それでもあんたはわたしを親友だって言えんの、だ。

『クワイエットルームにようこそ』の大竹しのぶの甲高い声が突然脳内にこだまする。
「重いよー?生きるって重いよー?」
だったっけな。
とにかく明るく気味悪く、重い重いと叫ぶセリフだった。
うちの母は大竹しのぶが嫌いだ。

しっかし本当に面倒くさい人間だ、わたしって。
たかがちょっと同期に振られたくらいで
ここまで自己分析するか?普通。
当の彼とはたった2時間くらい朝方に楽しく会話して別れているだけなのに
(もちろんその間に振られているわけですがね)
その2時間を素材にここまで深堀する?

ああもうそんなの、本当に独りよがりで内向きだって、
ほとんどがわたしの勝手な創作だってわかっているのに
あーでもないこーでもない、と洞察して分析して相対化して言葉にする。
ややこしいこと極まりない。やめたい。いや、やめないしこれから書くけど。

まーそれもこれも、今日、重い作品ばっか見聞きしてるからなんだけどね。

夕方、グザヴィエ・ドランの『Mommy』を観てから
敬愛する西川美和監督の書き下ろし「永い言い訳」を買ってきて、
いまアイボリーの紙に並ぶ活字を舐めるようにして読んでいる。

そこでね、「父」、とか思うわけなんです。
観た映画は母親の話で、
「永い言い訳」で死ぬのは母親たちなんだけれども、
それぞれで死んだ父親、取り残された父親がだんだん、浮き上がってくる、
作品がそういう段に入って、わたしはぐわん、と

「父親。」

と思う。

「永い言い訳」に出てくる父親がトラックの運転手っていうのもあってか、
自分の、甲斐性のない義理の親父・・というか母親の再婚相手?
ステップファーザーと言うんですか?その人のことをふと思い出し。

「父親。」

と思う。

で。
ケツの青い洟垂れだった中2のわたしが、当時惚れていた中3の不良に言った言葉を思い出す、
それは彼に好かれようと思って多少格好つけた言葉だったわけですけど
「わたし父親らしき存在がどんなものかよく知らないからね」

かっ。中2が格好つけやがって。といま思い出すと辟易するけど、
でも事実そうなの。
わたし、父親なんていうものにはなんの感傷もなく
概念上、父親に該当する空間は不在のまま置きっ放し。吹き曝し。
それなのに血縁上と法律上それぞれの父親が実際には存在しているから
「いなくていいんだけど」とか、いい大人になったいまでさえ、思っちゃう。

とかいう、よくある家庭上の問題に発する屈折したナニガシみたいなもんを持っている、
ということを時々思い出す。

西川さんの文章に向き合うといつもこういう顛末になる。
いろいろ突きつけられすぎて項垂れる。

で、その拍子に2,3日前?にわたしを「親友だから」と振った同期を思い出し、
「親友だ?『父親という存在なんてわたしの人生において不在でしかないです』とか
 真顔でほざくわたしみたいな重い女と本気で親友できんのか?その覚悟あんのか?」
とか理不尽に腹を立てています。
いや、
だってあいつ、まだろくにわたしのこと知らないくせに
軽々しく「同期として友達として数少ない大切な人」呼ばわりしたよ?

んっと、翻ると、
わたしだってまだろくに彼のこと知らないくせに
「わたしあなたのことが好き」呼ばわりしたじゃないか、ってことになるんだけど
それは、わたしとしては「付き合うようになってから真剣勝負が始まる」と思ってたからであって、
まだよく知らないけど、我々の間には何かある気がするから、
あなたのことを本気で知りに行くよ?わたしのことも知ってもらうよ?
その覚悟を持って付き合ってみようよ?っていう告白だった。
だからそれはオッケー。(自分ルールww)

なんだけど、それに対して軽々しく「親友」呼ばわりしたあいつ。

それはね、彼のやさしさだということはよくわかっているわけですよ、
わたしを、「女の子として」好きではないということを
わたしを、「親友として」大好きだということとセットで伝えてくれた彼のやさしさなの。

まあ、だから流せよ、わたし。流せってば。
流せばいいのに、
友達として好きとか言われて曲がりなりにも嬉しかったからこそ
挑戦的に
「じゃあ本気で友達やる?まだまだ知らないこといっぱいあるけど、
 友達だからって容赦せずにぶつかりにいくけどいい?」
とか思ってるってことですね。

なんなのこの自己完結。
ほんっと手に負えない。

まあ、あれですよ、とどのつまり
「振られたのは振られたけど、このまま友達続けるかどうか」
という命題に戻ってきます。

あーーー!もうなんか小難しく理屈こねくりまわしてそれかよ!!!
どうしよ~やっぱちょっとまだ好きかもな~とか思ってるだけじゃねえかよ!!

あーもうどうしようもねえな。
ちょっとすっこんで西川美和監督の続き読みます、では。


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2015年5月2日土曜日

親友問題/甘えられない問題(シリーズ化の予感)

件の彼にはカラオケの精算メールを送り付けついでに
「5末ぐらいに親友枠でごはんでもいこうぜ」
とクールなメールを打った、以上。

前回、同じように親友枠の同期に突撃告白したときは
言ってしまった「好き」の魔法に自分でかかってしまい
そこからまったくの制御不能状態になり暴走。
なおかつ転勤直前だった彼とはタイミング悪く連絡つかず
告白後1週間ほどでそのまま音信不通になり、
「なんだったんだこれ。」っていう徒労感に終わった。
のだが、
今回はそのときの数倍冷静でこわい。

なんだこれ。
なんで泣いたりしないんだわたし!!

それで考えたのだが。

わたしが彼を「好き」認定したのは、
まずはもちろん親友になれるから、なのだが、
わたしの「親友」って絶対的壁の向こう側にいる人なのだ。

もうちょっと説明すると・・わたしは「親友」との付き合いもけっこうクールなんだと思う。
べたべたしない。いや、できない。

毎日とか会えない。たとえ女友達でも。毎日とか話せないし毎日とかLINEできない。
男友達ならなおのこと。
男の腐れ縁の親友(っていうか悪友だけど)との関係なんて
たまに会って悪態つくのが挨拶なわけで
「おめーのことなんて全然好きじゃねーし。」
みたいな、ある意味、中2男子みたいな意地っ張りのうえで成り立っている。

だから、去年。
死ぬほど仕事が辛くて毎日泣いて帰っていた10ヶ月の間、
友達に連絡したのはたったの3,4回。
それも同期で、自分より忙しくて修羅場な男友達。
「まじ仕事つらい」
「わかる俺もつらい」
「辞めるか」
「辞めたいねww」
だけで会話が終了できてほっとできる、信頼感のある同期、
すなわち友達である以上に仕事仲間である連中。


親友/友達に、帰り道深夜1時に電話する勇気が、わたしには、ない。

年始、「仕事仲間」からスタートした彼と、
仕事の話から始まって1時間電話でくだらないことを話したとき、
わたしのなかで彼は「親友」になった。

でも親友にさえ、深夜1時に泣きつく勇気のないわたしの場合、
彼に、週に1回でも、定期的に愚痴が言いたかったり
電話したかったり相談したかったりしたら
彼を「親友」から「彼氏」に格上げするしかやりようがないのだ。

彼氏、になってくれれば
曲がりなりにも、しんどいときは電話してもいい、みたいな、「お許し」的な感覚。
そういう免罪符的な役割として彼に「彼氏」になってほしかったのかもしれない。

それって「好き」って言っていいものなんだろうか。

いいのか、まぁきっかけはそういう、わたしの謎なコミュ障ぶりから来ていたとしても
曲がりなりにも奴の変な無邪気さとか人懐っこさとかに
きゅんとはしていたんだから、それは「好き」でいいんだよな。

そしてそもそも、定期的に愚痴が言いたい時点で、わたしのなかでは立派な「好き」だよな。
親友にはそうは思わないんだから。


でも、彼が親友枠に留まるというなら、
それは他の男友達連中と完全に同じ扱いであり、それ以上でもそれ以下でもない。
それ以上の親しい付き合いはできない。
わたくしそういうクソ不器用な人間だからーーーー。
もう二度と23時とか24時とかに甘えて電話できないよ、あくまで友達なんだもん。

これからどうすればいいんだろう・・
徹頭徹尾「あなたに片思い中」スタンスを貫いて
タガを外して甘えまくるか?
そうしないと完全にクールな男どうしの友情を築いてしまうよ・・・

彼にも、彼が慕う先輩にも、飲み屋で
「おまえは甘えないねーほんとに」
「優秀すぎ」
「一番ややこしいタイプだよww」
とか言われて、グラス片手にきょとんとしていたわたし。

「えー?甘えるってなんですか、どうすればいいんですか??」
とかワイン飲み干しながら言っている場合ではない。

もうこの状態で30なんだから、これから「甘える可愛げ」は獲得できんだろーなー。
それは恋愛でも仕事でも、なんかちょっとした十字架背負った感じだな。

はあ、面倒だ。
甘えるってなんなんだよ?まじで。

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2015年4月30日木曜日

30にして無邪気に面食いな男と30にして慎重な割に我慢がきかない女

いやいや。なんなのまじで。

邪気無さすぎでしょ、つーか男はいいよなあ!!!

30目前で
「ほんとに好きになった子としか付き合ってこなかったから」
とか言ってんじゃねーよ!!
んで数少ない過去彼女がことごとく「ちょう可愛い」「あいつ面食いだから」だと?!
悪かったなーいわゆる『可愛い』に入んなくて!!

このやろー危機感を持て危機感を。

しかし男はそれでいいんだろうな?
君のよーな男が36,37まで空席のまま独身でいても
いずれ10歳くらい若いギャルと結婚してゆくのだろう。

殺意!!!!

ぜぇはぁぜぇはぁ。


もうだったら究極セフレでいいんだけど(と一瞬でも思いましたハイ)、
それも「どうでもいい相手だったら今日押し倒してるけど、そうじゃないから」とか
あのねえ。
どうしてわたしが今から改めてあなたと親友ごっこをする羽目に?

・・とかやめよう、ちょっと落ち着いて?落ち着こう?
こんなブログ見られたらまじで友情すら終わるねwww
っていうかこんな下衆ブログにする気はなかったんだけどな??


まず、わたしが慎重すぎた割に我慢がきかなかった。

これって30前だから?
本格的に恋愛稼働するのが1年とかぶりだから?
片思い状態で好きオーラを出すのに躊躇したっぽいな。

いや、というよりも、20代半ば頃までの本気片思いと同じノリに突入できなかった。
それなりに毎日彼のことを考えてはいたし、
予定表とかチェックしてたし、
メール文面は練ってから送ってたけど
「あくまでも気の合う同志」としての信頼感/距離感を突破する勢いがなかった。

しかし、それも詮無いこと。

なぜならば、
わたしが心から「同志」の延長として彼と付き合うことを望んでいたから。
わたしが彼を選んでいる理由がかつてのような
「もうだめ、ちょうかっこいい、ちょう好き」ではなく
「ああ、こいつだったら無理せず一緒に過ごせて、かつ楽しいのかも」だから。
それが本質だな。

で、相手からしても親友であることは確信していたがゆえに
このまま親友ごっこ続けるのもじれったい、というので
「あーもうめんどくせえ、好きって言っちゃえ」と正面突破。

が、一方で相手は
「本気で好きになった子としか付き合えない」
とか10代みたいなこと無邪気に言っていて
その本気で好きになった子というのがことごとく「可愛い」だと。

これはなー
タイミングの問題もあるが、
構造的に噛みあわないわな。


っていうかこのパターン1年半くらい前に1回やってるんだけどね・・
そんときも同期。
だいたいわたしを親友だと思ってる空席の同期ってものは
突然好きとか言われると揺らぐんだが、
「いまは結論出せない」とか言ってくんのね。
今回もご多分に漏れず。

「いまは付き合えない」
じゃねーっつうの!!おめえに「いま」とか言ってる余裕があっても
30目前のこっちにはねえっつの。

っていうのが超絶正直な感想だけど
一抹の不安を覚える。
わたしの恋愛観これで大丈夫なのかと。

無駄に独力で仕事の修羅場乗り越えられるようになってしまったから
「寂しいから恋愛する」一本足打法から抜け出したものの、
逆に強くなりすぎて全然甘えないわ、
“better half”的相手を求めて冷静沈着だわ、
同時に「いやいや性欲はここからさらにもう一段熟します」的年齢だからそこは衰えないわ、
ということであまりにも男前すぎるスタンス。

とりあえず彼とは親友ごっこ続ければいいのかな・・・
いや、居心地の良さで言ったら
すぐに彼を捨てる気はないんだよな・・・・

起こった出来事でいうと、

先輩たち交えて飲んで、3時までカラオケ行って数名帰れなくなり
数名とともに彼宅に収容されそうになるも
男と一緒に彼宅に収容されても仕方ないので
いったん別でタクシー拾う。

しかし乗っているうちに
「あーもうこれで連休も約束してないまま1週間とか悶々とすんのかー」
とじれったくなり
「運転手さん、いまどこですか?」
「霞が関ですよ」
「わかりました。恵比寿向かってください」
「え、恵比寿ですか?!」
「はい。何分くらいで着きます?」
「えーと10分くらいですね」
「え10分?!速っ」
と恵比寿に超速で向かいながら、
彼に連絡。

「10分後に電話する」

まもなく返信。

「え!何かあった?」

何かあったじゃねーよ・・おまえ・・・

「なんもないけどwいまから会ってから帰るから。
 眠いのにごめん」

「いまからってどこで?いまどこ?!」

恵比寿に到着し取り急ぎコンビニで用を足す。

「恵比寿。XXのローソン」

「どこそれ笑
 でもとりあえず迎えに行く」

「恵比寿住人しっかりしろよwじゃとりあえず駅いる」

向かいながら彼が電話してきた声が
前回寝る前に電話したとき同様甘えた声で
さすがに勘づいたかな?と思ったのもつかの間、

「ひとりで来たの?」

「ひとりだよ他にどんな選択肢があんのよ」

「いやXX(後輩)と一緒かなとか」

「・・ひとりです」


もう本当にやだ。
なんか相談でもあるのかなスタンスの先方は
「どっか飲み屋でも入る?」とか言ってるけど
朝3時に店探す気合もないわたしは

「わかった。わたし言いたいことがあんの」

「え、なに超怖いなに」

久しぶりに人を好きになって
それがあんただ、という趣旨のことを告げる。(ここで照れてセリフ再現しないわたしね)

「なるほどー!!それはいまのおれに言っても
 眠すぎるのと酒で頭が痛いので思考が回ってないよ・・?とりあえず家いこう」

しかしなー。本当に気づいていないとは誤算だったな。
最終的に「いつ気づけばよかったの俺は?」とか言ってたしなあいつ。


まあ家に着いてから謎に仕事の話やら
研修の話やらあれこれ会話したのちに

「いや、俺ほんとに好きだと思った子としか付き合えないんだけど、
 いま(わたしに対して)そういう気持ちはない。
 親友・同期としてむちゃくちゃ大事だからこそ中途半端に付き合って壊したくない。」(10代発言)

「どうでもいい相手だったら話は簡単なんだよ。
 じゃあ今日はとりあえず一緒に寝よっか、でいいんだけど
 どうでもよくないの、ほんとに。」(性欲薄い発言)


「一方で、全力で空席だし、この先彼女ができる保証もないし、
 (わたしのことを)いい子だなと思うっていうのもあるんだけど・・
 いま結論出してくれって言われたら付き合えないんだけど。。
 男らしくないよね」

とのこと。

「いや、わかるよ。もう全然わかるし、それで全然いいんだけど。
 まあでもだから好きってなんだろうって思うよね。
 わたしはあなたとだったら一緒にいて楽だし面白いかなと純粋に思うだけで。
 修羅場も自力で乗り越えた去年があるから、
 自分を認めてほしくてするような恋愛は卒業したし。
 前の彼氏のときは『これってただの承認欲求で好きじゃなかったのでは』と思っちゃって
 それでしばらく好きな人もできなかったんだけど。」

と返し、
この先の関係/行動については濁す。

そうこうするうちに始発の時間が来て「あーもうわたしお暇しなきゃ」。


「最後に男らしく言い切ってみたら?笑」

「いまは付き合えない」

「はいよ」

ほんとなんなんだろう。
なんで親友枠で帰宅させられてんだろう。

もうちょっとしばらく考えるのめんどくさいわー。
ちょっと放置してみます。
もうやだ。
こんな形の長期戦やっている暇はない。

ま、でも多少は、仕事への集中力戻りそうだな。
逆に主導権こっちにあるともいえるしね。


あーほんと無邪気な面食いに引っかかるとか。
慎重で傷つきたくない割に突然男気出してしまうわたしとか。

保留、いったん判断保留。


あ、ついにブログランキングとかに登録したっていう。
いろんな人に見つからないように祈っています。

2015年4月10日金曜日

わたしには「また連絡する」がある

「約束のある女子は最強。」

というのは『サプリ』で、
あのもじゃもじゃ頭の写真家と温泉旅行の約束をした藤井ミナミが某H社オフィスを颯爽と歩きながら心の中でつぶやく言葉だ。(確か。)

あのときの藤井ミナミはいくつだっけか。確か28という描写があったはず。
なんと!藤井ミナミさえ追い抜いたか。そろそろ田中女史の年齢も見えて来るな。
(ぜひ『サプリ』読んでみてください。身につまされます)

そう、「約束のある女子は最強」なんて真顔で思ってたときあるなあ~
遠い目。
かと思いきや、それ今です、今。

本当にめんどくさいな俺、
こじらせもここまで来ると、自分でとぼけて自分でつっこまねばならん。
そんな時代あったなあ~とかカッコつけてないで、
ああ、そうですよ、また恋愛してますよ。なんだよこれ。
もうおまえはセカンドバージンか!と。違うけど

管理職の忙しさを舐めてはいけなかった。
未読メール200件規模の彼のメールボックスに
わたしのメールはどうやら深く埋もれていたらしい。

メールを送ってから1週間以上経ったその日、
電話で話したあと、どうやらこれは読んでいないなと思って
当該メールに「未読ならば取り消し」アクションを発動したら
普通に「取り消し成功」って返ってきて
日曜の夜にメールを送ったことを反省した。
前週来た大量の未読メールのなかに埋もれるのは必至だった。

しびれを切らして電話をしたのは2日前のこと。

1週間以上連絡を絶っているなか
全社集会で何回か顔を合わせ「おうおつかれ」「おうおつかれ」のやり取り。
こっちが1週間メールをスルーされている緊張感ですれ違うのに
向こうの無邪気な「おつかれ」ぶりときたら。

「ああ、あれは読んでないか純粋に忘れてるかだな」
と納得したわたしは、帰り道、電話することにした。

繰り返し出てくるフレーズすぎて自分でも飽きてきたが
29にもなって、電話するのに1時間は悩んだ。
電車で移動しながら40分、降りて乗り換える合間で20分。

乗換駅の改札前でやっと決意して、ああもういいや、と発信した。
呼び出し音を聞きながら
「うわ、鳴っちゃってる」
とつぶやく。
呆れる。高校生かよ。

でも、呼び出し音が止まる瞬間っていつも軽く感動する。
これはどの恋愛でも、いくつのときでも、いつでもそうだ。
向こうの世界とつながった瞬間の、あの無音。
どっと向こうの空気が流れてくる感じがする。
受話器の向こうに全神経で耳をそばだてる。

幕が落ちて、
真っ白なスクリーンが現れて、
そこに相手が映るまで、食い入るように見つめる感じ。

ほんの一瞬の、「あ、つながった」っていうあのコンマ数秒のなかで
ぐるぐるぐる、感情はめまぐるしい。


電話に出た相手は寝ぼけた声を出していて、まだ23時だというのに意外だった。
「あ、ごめん寝てた?」
「うん。もう体力の限界だと思って」
「忙しそうだったもんね。体調よくないの?」
「あんまりよくない。どしたの?」
「どうもしないけど元気かなと思って。」
「元気じゃないよー」

2,3言葉を交わして、すっと降りてきた間にわたしは言葉を滑り込ませる。
「じゃあ、おやすみ」

おやすみを言う関係というのは、すでにちょっと特別だ。
どんなに深夜に連絡しても仕事仲間とは「おつかれ」だから。
1時間悩んで、会話したのはものの4,5分だったが、
おやすみを言えたことだけで十分。

「うん、ごめんね。今日は寝るわ。また連絡する」
と彼は言った。


「また連絡する」!!!!


「『また連絡する』!!!!」じゃねーわ、ふつうだろ、とセルフつっこみしたくなるのを抑えて
いやいや、良かった。ほっとした。
もうこれ、察しろってことかなー
もうナシってことかなー
などとあれこれ考えた時間が本当に無駄でした。もっと仕事すりゃよかったわ。

っていうか本当に管理職の忙しさ舐めてた。
わたし暇だわ、今。全然まだ働ける。(謎のモチベーションUP)

だってわたしには「また連絡する」がある。
「約束のある女子は最強」的感覚。

その「連絡する」が今から1週間後であっても無問題。
全然大丈夫。
忙しいってすごいし、「連絡する」っていう予告がここまで力を持つ?
すごい。

ま、2年前くらいまでのわたしなら、ここらでしびれを切らして

「おいてめーやる気あんのかコラこっちは好きなんじゃボケ」

とかって結論を迫ってしまって
ポシャらせてきたわけだけれども。
まあ、いいか。と思えるのはなんだろう。年の功?

それはこの際なんでだっていいけど
「わたしには『また連絡する』がある」とか心のなかでリフレインして
トイレでニヤニヤする29歳。こわいよね。
仕事しろ。




2015年3月31日火曜日

仕事で忙しいと恋愛はうまくいくが、恋愛していると仕事はうまくいかない?


ようやく本調子が出てきた。

というのは仕事の話。
制度で取得した長期休暇明け、勤務2週目にしてリズムと集中力と意欲が戻ってきた。

と、同時に恋愛のほうが停滞し始める。

月初に加え期初が重なっているこの時期、管理職である彼が死ぬほど忙しいのは重々、なのだが
連絡が途絶え始める。
これまでなんだかんだで律儀にリアクションを返してくれていたのに、はてさて、これは、馴れからくる怠慢か、それとも純粋に忙殺されているか。

しかし前述の通り(前回投稿)わたしは「忙しい男に寛容な忙しい女」であるはずなので
それも寛容に、忙しいんだろうなぁ、なんて小首を傾げて、にこりとしていられる。

そう、にこりと、していられるのである。

不思議だ。強がりでなく、ほとんど(ほとんど)やきもきしない。
休みだとやはりそうはいかなくて、休暇中はちょっとじたばたしたものだが、
仕事に集中し始めてしまえばなんということはない。

完全に彼の存在を忘れることはなくとも、完全に脇に置いて仕事ができるというこのいわゆる女性脳的なマルチタスク機能。
こんなにも日々憎んできたこの仕事たるものがかえって恋愛のバランスを取ってくれているのか?
停滞した恋愛を脇におく余裕が生まれるなんて、仕事も馬鹿にしたものではない。

この余裕がこの恋愛の軌道をゆるやかだが着実なものにしてくれることを祈念。祈念しています。

ただ一方で、恋愛のほうに気を取られると仕事はうまくいかなくなる。
それが先週のわたし。まったく精彩を欠く。
偉い人が席を立った隙に、メールボックスから彼とのメールのやりとりを引っ張り出して眺めるといった、勤務時間を冒涜する行為に及ぶなど、本当に使い物にならない。

だから思った。

「忙殺されていないときの恋愛ってどうするわけ?みんなどうしてるわけ?」

恋愛がぜんぶになるなんて怖すぎる。
恋愛しか考えることないなんて、しんどすぎる。
どうやってそんなことが可能になるんだろう。


身体が、彼のことでいっぱいで、風船状に膨らんで苦しくて仕方ない。
とか。
遠目に見る彼の一挙手一投足にいちいち、息を呑むような思いをする。
とか。
梅が咲いただ、虹が出ただ、雨が止んだだ、いちいち彼と共有したくなる。
とか。
重力世界が彼のためだけにひっくり返るようだ。
とか。


ああ、いまとなっては信じられない。
しかもそれを「こうふく」だと、青い鳥だと信じて疑わなかったことがあるなんて想像を絶する。
恋を全能だと信じていたなんて。

いや、正確に言うと想像はできる、過去の自分のことだから思い出しはするけど、まるで別人の記憶。そんな東尋坊から身投げするような恋愛の仕方ができた20代前半までの自分に、ただ唖然。賞賛。羨望。


だとしたら。
だからといって。
これが打算か?と言われればそうではないような気もする。
「大人なんだし」という、年相応の恋愛のような気もする。

まあ、でもわからんよ。

30代の恋愛ってただしくはどうすればいいんですか。
わたし29でいま、久々にまともに人を好きになり、まあそこそこの距離感でぼちぼちやれているものの、たとえば彼を失ったところで30をちょうど迎え、また誰かを好きになるなんてそんな、人生を賭すような駆け。

そう思うとこの打算的なぬるっとした恋愛のようなものをそこそこにつないでいくことも大事なように思える、というなんとも煮え切らない。

いやちゃんと好きなんだけどね。

まあでも、明日のMTGがいったんは大事。
そういう自分がいることに、安全安心を感じて眠りにつく。




















2015年3月28日土曜日

25時吉野家。恋愛っておなかが空く

3階建ての構造になっているこの駅には、改札を出て1階降りたところに吉野家がある。ホームから降りるエスカレーターからちょうど店の広告が見えるんだが、それを見たときに反射的に「牛丼食いてえ」って思う日がたまにあって、今日がそれだった。

あー恋愛っておなか空くんだ。

とかなんとか思いながら、25時に30直前の女が牛丼を食べることのリスクを考えてひとしきり逡巡し、結局改札を抜けたら小走りでオレンジの看板の下へ。

なんかやっぱエネルギー持っていかれるな。恋愛って。
調律ができない、調子が狂う。今日は(も)全然仕事が手につかなかった。
29にして「恋してて仕事が手につきません」とか本当に馬鹿だと思われるからやめたいんだけど、でも実際に手につきません。

平日ぽつぽつ、1日2通ずつくらい会社メールでふざけ合い、きゃっきゃしているのに
金曜日にだいたい向こうからの返事が途切れるからデートを持ちかけられないまま週末突入、というのが2週間ぐらい続いてもう最初のデートから2週間が経つ。

今日は堪り兼ねて、彼のいる拠点で打合せがあったのにかこつけて、しかも奇跡的に彼が打合せの隙間で席にいそうだったことも事前に調べて、フロアに顔出したりして、そこまで計算ずくで行っているのに実際に本人に会って大慌てで退散する、という体たらく。

そういうの、中学校とかでやったよね。好きな人の教室に行く理由を探したりとか。
え?小学校だった?
あのさぁ・・・・・29にして。

本当に久しぶりに、
普通の人を(notコブつきnot既婚者not彼女持ち)
普通に好きになって(not先に身体の関係を構築)いるので
ちょっと自分でも戸惑っている。29にして。
入社以来の8年を振り返ると「先に持ち込む」という、男も脱帽のベッド雪崩こみで彼氏を獲得してきたので、ヤる前にプラトニックにデート、メール、デート、ってのがもう、養命酒もの(息切れ動悸)。

牛丼って沁みる。

380円を支払って、もうすぐそこに来ている春の、やわらかく、花粉にまみれた夜気のなかをゆっくりと歩く。これから本格的に忙しくなる。土日で少し片づけないと、仕事が回らない。

彼を好きになって改めて思っているが、わたしは「忙しい男に寛容な忙しい女」。

7時から24時までやることづくめの私たちは、平日に「メールが返ってこない!プンプン」とかやっている暇がない。だから、20代前半には考えられなかったようなゆるい頻度で、お互いの忙しさレベルを互いに「わかってる」どうしとして、この大人な距離感のやり取りが自然に続いている。変な話、契約のコムスメどもに対するわたしの競争優位はそれで。

激しく働く男にとって「わかってる女」であるということ。
激しく働く女だから。仕事を優先せざるをえないことなんて、痛いほどわかっているから。

2年前ぐらいに好きになった同僚ともそうだった。彼の打合せが延びて店で一人1時間待たされても、わたしはわたしで調査資料を読み込んでいる、とか、彼にクライアントから電話がかかってきて食事中30分も電話で席をはずされても、その日の彼の運勢でも占いながら待ってあげられる、とか。そういうわたしの寛容な態度を含めて、そいつはわたしを「いい女」と言っていた。
まあ、そのニュアンスが「都合のいい女」ではないことを祈るが。(っていうかそいつやっぱ最低だな。書いてて思ったけど)

とにかくわたしの競争優位はそれだと信じている。
働く男と付き合う場合はね。

なのにね。
人を好きになると優先順位はあっさりとひっくり返る、それはこのクソ忙しいわたし、この現在の仕事にフルコミットしているわたし、だとしても、容赦なくそうなんだ、ということを突き付けられていて疲れる。

まじかよ。おまえ、恋するだけの乙女じゃねえかよ。

打合せの合間、上司が喋ってる間は彼と次にどこでデートするか考えてるとか。
打合せと打合せの移動時間には、朝来ていた彼の返信にどう返すか考えてるとか。

仕事しろ!!!!!!

って、思う。自分に突っ込んでる。


でも、仕事が手につかないよーーー。

はーもう疲れるなー。だからおなか空くんだよー。
29歳が25時に牛丼食ってる場合かよー。
吉野家に一人で入る、とかそういうのは全然論点じゃない。そんなのは当たり前。
でも25時はどうかと。

まあ、いいや。気長に待つか、しびれを切らして「おい!!返信しろ、というかそれはいいから花見しよ♪」とかってメールしちゃうか。
そのときの自分に身をゆだねるのである。