2015年3月31日火曜日

仕事で忙しいと恋愛はうまくいくが、恋愛していると仕事はうまくいかない?


ようやく本調子が出てきた。

というのは仕事の話。
制度で取得した長期休暇明け、勤務2週目にしてリズムと集中力と意欲が戻ってきた。

と、同時に恋愛のほうが停滞し始める。

月初に加え期初が重なっているこの時期、管理職である彼が死ぬほど忙しいのは重々、なのだが
連絡が途絶え始める。
これまでなんだかんだで律儀にリアクションを返してくれていたのに、はてさて、これは、馴れからくる怠慢か、それとも純粋に忙殺されているか。

しかし前述の通り(前回投稿)わたしは「忙しい男に寛容な忙しい女」であるはずなので
それも寛容に、忙しいんだろうなぁ、なんて小首を傾げて、にこりとしていられる。

そう、にこりと、していられるのである。

不思議だ。強がりでなく、ほとんど(ほとんど)やきもきしない。
休みだとやはりそうはいかなくて、休暇中はちょっとじたばたしたものだが、
仕事に集中し始めてしまえばなんということはない。

完全に彼の存在を忘れることはなくとも、完全に脇に置いて仕事ができるというこのいわゆる女性脳的なマルチタスク機能。
こんなにも日々憎んできたこの仕事たるものがかえって恋愛のバランスを取ってくれているのか?
停滞した恋愛を脇におく余裕が生まれるなんて、仕事も馬鹿にしたものではない。

この余裕がこの恋愛の軌道をゆるやかだが着実なものにしてくれることを祈念。祈念しています。

ただ一方で、恋愛のほうに気を取られると仕事はうまくいかなくなる。
それが先週のわたし。まったく精彩を欠く。
偉い人が席を立った隙に、メールボックスから彼とのメールのやりとりを引っ張り出して眺めるといった、勤務時間を冒涜する行為に及ぶなど、本当に使い物にならない。

だから思った。

「忙殺されていないときの恋愛ってどうするわけ?みんなどうしてるわけ?」

恋愛がぜんぶになるなんて怖すぎる。
恋愛しか考えることないなんて、しんどすぎる。
どうやってそんなことが可能になるんだろう。


身体が、彼のことでいっぱいで、風船状に膨らんで苦しくて仕方ない。
とか。
遠目に見る彼の一挙手一投足にいちいち、息を呑むような思いをする。
とか。
梅が咲いただ、虹が出ただ、雨が止んだだ、いちいち彼と共有したくなる。
とか。
重力世界が彼のためだけにひっくり返るようだ。
とか。


ああ、いまとなっては信じられない。
しかもそれを「こうふく」だと、青い鳥だと信じて疑わなかったことがあるなんて想像を絶する。
恋を全能だと信じていたなんて。

いや、正確に言うと想像はできる、過去の自分のことだから思い出しはするけど、まるで別人の記憶。そんな東尋坊から身投げするような恋愛の仕方ができた20代前半までの自分に、ただ唖然。賞賛。羨望。


だとしたら。
だからといって。
これが打算か?と言われればそうではないような気もする。
「大人なんだし」という、年相応の恋愛のような気もする。

まあ、でもわからんよ。

30代の恋愛ってただしくはどうすればいいんですか。
わたし29でいま、久々にまともに人を好きになり、まあそこそこの距離感でぼちぼちやれているものの、たとえば彼を失ったところで30をちょうど迎え、また誰かを好きになるなんてそんな、人生を賭すような駆け。

そう思うとこの打算的なぬるっとした恋愛のようなものをそこそこにつないでいくことも大事なように思える、というなんとも煮え切らない。

いやちゃんと好きなんだけどね。

まあでも、明日のMTGがいったんは大事。
そういう自分がいることに、安全安心を感じて眠りにつく。




















2015年3月28日土曜日

25時吉野家。恋愛っておなかが空く

3階建ての構造になっているこの駅には、改札を出て1階降りたところに吉野家がある。ホームから降りるエスカレーターからちょうど店の広告が見えるんだが、それを見たときに反射的に「牛丼食いてえ」って思う日がたまにあって、今日がそれだった。

あー恋愛っておなか空くんだ。

とかなんとか思いながら、25時に30直前の女が牛丼を食べることのリスクを考えてひとしきり逡巡し、結局改札を抜けたら小走りでオレンジの看板の下へ。

なんかやっぱエネルギー持っていかれるな。恋愛って。
調律ができない、調子が狂う。今日は(も)全然仕事が手につかなかった。
29にして「恋してて仕事が手につきません」とか本当に馬鹿だと思われるからやめたいんだけど、でも実際に手につきません。

平日ぽつぽつ、1日2通ずつくらい会社メールでふざけ合い、きゃっきゃしているのに
金曜日にだいたい向こうからの返事が途切れるからデートを持ちかけられないまま週末突入、というのが2週間ぐらい続いてもう最初のデートから2週間が経つ。

今日は堪り兼ねて、彼のいる拠点で打合せがあったのにかこつけて、しかも奇跡的に彼が打合せの隙間で席にいそうだったことも事前に調べて、フロアに顔出したりして、そこまで計算ずくで行っているのに実際に本人に会って大慌てで退散する、という体たらく。

そういうの、中学校とかでやったよね。好きな人の教室に行く理由を探したりとか。
え?小学校だった?
あのさぁ・・・・・29にして。

本当に久しぶりに、
普通の人を(notコブつきnot既婚者not彼女持ち)
普通に好きになって(not先に身体の関係を構築)いるので
ちょっと自分でも戸惑っている。29にして。
入社以来の8年を振り返ると「先に持ち込む」という、男も脱帽のベッド雪崩こみで彼氏を獲得してきたので、ヤる前にプラトニックにデート、メール、デート、ってのがもう、養命酒もの(息切れ動悸)。

牛丼って沁みる。

380円を支払って、もうすぐそこに来ている春の、やわらかく、花粉にまみれた夜気のなかをゆっくりと歩く。これから本格的に忙しくなる。土日で少し片づけないと、仕事が回らない。

彼を好きになって改めて思っているが、わたしは「忙しい男に寛容な忙しい女」。

7時から24時までやることづくめの私たちは、平日に「メールが返ってこない!プンプン」とかやっている暇がない。だから、20代前半には考えられなかったようなゆるい頻度で、お互いの忙しさレベルを互いに「わかってる」どうしとして、この大人な距離感のやり取りが自然に続いている。変な話、契約のコムスメどもに対するわたしの競争優位はそれで。

激しく働く男にとって「わかってる女」であるということ。
激しく働く女だから。仕事を優先せざるをえないことなんて、痛いほどわかっているから。

2年前ぐらいに好きになった同僚ともそうだった。彼の打合せが延びて店で一人1時間待たされても、わたしはわたしで調査資料を読み込んでいる、とか、彼にクライアントから電話がかかってきて食事中30分も電話で席をはずされても、その日の彼の運勢でも占いながら待ってあげられる、とか。そういうわたしの寛容な態度を含めて、そいつはわたしを「いい女」と言っていた。
まあ、そのニュアンスが「都合のいい女」ではないことを祈るが。(っていうかそいつやっぱ最低だな。書いてて思ったけど)

とにかくわたしの競争優位はそれだと信じている。
働く男と付き合う場合はね。

なのにね。
人を好きになると優先順位はあっさりとひっくり返る、それはこのクソ忙しいわたし、この現在の仕事にフルコミットしているわたし、だとしても、容赦なくそうなんだ、ということを突き付けられていて疲れる。

まじかよ。おまえ、恋するだけの乙女じゃねえかよ。

打合せの合間、上司が喋ってる間は彼と次にどこでデートするか考えてるとか。
打合せと打合せの移動時間には、朝来ていた彼の返信にどう返すか考えてるとか。

仕事しろ!!!!!!

って、思う。自分に突っ込んでる。


でも、仕事が手につかないよーーー。

はーもう疲れるなー。だからおなか空くんだよー。
29歳が25時に牛丼食ってる場合かよー。
吉野家に一人で入る、とかそういうのは全然論点じゃない。そんなのは当たり前。
でも25時はどうかと。

まあ、いいや。気長に待つか、しびれを切らして「おい!!返信しろ、というかそれはいいから花見しよ♪」とかってメールしちゃうか。
そのときの自分に身をゆだねるのである。